Nomad trip

2008,6月から北米、南米、ヨーロッパ、アジアへと一年間の世界放浪、旅の記録。HP出来ました。→ www.re-free.com
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PROFILE
 
旅の写真展、詩展をさせて頂きます。



何故か、色々な流れで詩人で作家の伊勢谷千裕と
僕ら夫婦と3人で「旅」をテーマにした展示をさせて頂く事になりました。

1年間の旅の写真と、チヒロの旅をテーマにした詩、mocaの作品を
横浜中華街のチャイハネカフェ[諸国漫遊食堂ネネカフェ]で2週間飾らせていただきます。

お暇でしたら、冷やかしがてら遊びに来てください。
僕らは週末はいる予定です。いまのところ。

詳細

way way way

世界へと旅立った二人
夢の中を旅する詩人
それぞれが思い描く旅の足跡


藤代徹也、有香  写真、絵
伊勢谷千裕    言葉遊び

12/6(sun)〜12/20(sun)
横浜中華街チャイハネ ネネ2F
諸国漫遊食堂 NeNe Cafe


〒231-0023
横浜市中区山下町80
お問い合わせ 045-662-4693
営業時間 11:00〜23:00(ラストオーダー22:30)
ランチタイム 11:30〜14:00
※会期中は、1オーダー制となります。
 展示の鑑賞のみのご入場はできません。


★OPENING PARTY★ 
12/6(sun) 18:00-22:00
LIVE CHARGE ¥1,000 / 1drink & Free food
LIVE, slide show, Poetry reading

展示会初日に、オープニングパーティを開催します。
世界各国のおいしい料理と、旅先で出会ったお酒をご用意しますので
お楽しみに。
スライドショウ、民族楽器によるライブ、詩の朗読など
旅心をくすぐるイベント盛り沢山です。

Live

Sage(セイジ)
カリンバの音色に郷愁の情緒を覚え
その感覚を表現すべく2003年から独学で演奏を研鑽。
内観から発信へと2007年から音楽活動を始める。
水墨画を憶う独自の世界観を探求し、
陰と陽、両価性を意識した音作りをしている。
カリンバの制作・演奏のWSも精力的に行っている。
YouTube:http://www.youtube.com/watch?v=Car2YDBLWNw

Kukulucan(ククルカン)
南米の風の音、オーストラリアの倍音、アフリカの鼓動、
アジアを包む子宮の躍動。
各大陸を旅した者たちが集い、音と舞踏で起こす風が
天地と人を結びます。
日本のククリヒメガミ、マヤの創造神ククルカンにあやかり命名



プロフィール

藤代徹也、有香

2008年6月、夫婦で世界一周の旅へ。
気づいた大切なことが日常に隠れてしまいそうになる。
一つの形として、今残したい事。
http://www.re-free.com/


伊勢谷千裕〜想い伝道者〜

独学でアクリル樹脂作品を創作
日々、感じる太陽の温かさや髪を揺らす風・波のリズム
そして生きる為に必要不可欠な「 食べる 」という
当たり前のように受け取る自然からの恩恵を
私の感性・感情・美意識の赴くまま表現

大人には チ カ ラ がある
時々 使い方を過ってしまう
キミは子どもの頃 何が好きだった?
ボクは忘れぬよう
アクリル樹脂に固め込む

その傍らたった一人のために
言葉を紡いで詩を贈る活動を行う
こんな風にして産まれた作品を通して
沢山の人達と自然環境と向き合う交流がしたい

HP:http://web.mac.com/siberian_iris
まだ続きます。



アウトドア雑誌の表紙の様な風景がすごいある。
青は目よりカメラの方が認識するのかな。













写真集でした。
登山ではなくトレッキングです。



思いました。いやパタゴニアはトレッキングなんだな。と

というのも南米のチリやアルゼンチンなどのいわゆるパタゴニア地方というのは、広い国立公園が多く、とにかくトレッキング行く?みたいになる。

ちなみに、トレッキングとは、山歩きのこと。登頂を目指すことを主な目的としている登山に対し、トレッキングは特に山頂にはこだわらず山の中を歩くことを目的としている言葉。らしい。





今回はアルゼンチンの名峰フィッツロイの写真。




最近景色ばっかりですいません。でもやっぱりいすごかったんで。もうすぐペンギンでますんで。







サーファーのなおや君。

地球温暖化を目の当たりにする



最南端の都市ウシュアイアを出発して北上することにした。
行きは飛行機だったけど、ここからは陸路でアルゼンチンを北上し、ブラジルに抜ける予定。長い旅路だ。沖縄から北海道までを3個分くらい。

アルゼンチンに入ると、牛肉(ステーキ)とワインがビックリするくらい安い。日本で言うカルビのステーキが150円、ワインも100円からある。
毎晩ワインを飲んだくれて記憶がぽつぽつとしてる。

何十時間かのバスに乗ってカラファテの町へ。いわゆるパタゴニア。
ここは地球温暖化なんかの映像によく出てくるペリトモレノ氷河。
崩れる氷河がゴゴーン、ゴゴーンと地鳴りのように響いてくる。
幅は約5km、一日に2mも進んでるという。
が、一日に崩れる氷河の量も約2m分、なのでほとんど位置が変わらない。




氷河は、水が凍ったのではなく積もった雪が押しつぶされて氷になったもの。らしい。
で雪には塵や埃が混じっているから、それに反射した光で青く見える。
とこういう事なんだって。

まぁとにかく青くてでかくて圧巻。音を伝えられないのが残念です。




そして虹、、。
世界最南端の日本人おばあちゃんと犬。



中米辺りから何度も何度も聞いていたウシュアイア。

中南米のバックパッカーはここを目指すらしい。
最初はまるで興味が無かったけど、何度も聞かされるうちに妙に気になってた。

なんでもここには「上野山荘」という86歳のおばあちゃんが経営する日本人宿があるらしい。犬(トゥルーチャ)と二人っきりで。
いろんな噂は捻じ曲がって、
「おばあちゃんが危ないらしい。早く行かないともう逢えないかも」
とか、「今はおばあちゃんが入院中だから空いてないかも」とかはっきりした情報が解らない、、。
しかもここには五右衛門風呂があるらしい。
まともな風呂になんか全然入ってない旅人にとっては「最南端」よりも「五右衛門風呂」の方がぐっとくる。

チリのサンティアゴからの片道航空券を買ってチリの南端プンタアレナスへ。一気に寒くなって買っておいたダウンを着込んだ。それでも寒い。
そこからバスに乗ってアルゼンチンへ入国。
8時間くらいだったか、目を覚ますと目の前は海峡。バス停に着いていた。

そこからさらにタクシーに乗って市外へ抜けると、静かな山のふもとに上野山荘はある。ふぅ、やっと着いた。

予想外の満室にがっかりしていると他の国であった旅人と再会。
彼らの部屋に布団を敷かせてもらって何とか泊まれることになった。





さて、、話題のおばあちゃん。
早速挨拶に向かうと、「遠いところご苦労様。ゆっくりしてってね。」と
バリバリ元気。とても86歳とは思えないしゃべりっぷり。
でもやっぱり具合の悪かった時期もあったという。そりゃそうだよ。
こんなに寒い土地で。

宿代を払おうとすると、「さっきもらったわね。」と笑顔。
あげてないっ!払ってないよ、おばあちゃん。
長年使ってる帳簿に一生懸命「支払い済み」と書いていた。
おばあちゃんの人気の秘密が解った様な気がした。

そして最南端から南極を思って見渡す。
そして最南端の五右衛門風呂を堪能して、ゆったりした気分。




「斜めの木」というのがある。
海峡から吹き付ける強風で斜めに育ってしまった木。
だいぶ飛ばされました。(笑)

モアイはかっこよかった。



旅の予定を立て始めるまで、イースター島なんてどこにあるのか全く知らなかった。
モアイは知ってたけど、せいぜい10体くらいのものかとも思ってた。

世界一周チケットで、イースター島の往復が組み込めるのはワンワールドのチケットだけ。
まぁせっかく行けるなら。くらいでプランに入れた。




飛行機を降りてびっくりした。南国の花の香りとココナツの匂い。生暖かい風。
隣では首からレイを掛けてもらってる観光客。

ハワイじゃないか!!

前にもどっかの空港でこの匂いをかいだ事があるなぁと思っていたら、絶対ハワイだ。
寒くて泳げやしないチリの空港から真っ直ぐ横に飛んできただけなのに。

よくよく調べてみると、このイースターもハワイもニュージーランドの島々も同じポリネシア圏。
だからレイもあるしフラダンスもあるし同じポリネシアンが住んでいる。
何も知らなかった太平洋の孤島がこんなに素晴らしい所だったなんて、、。

一気にテンションも上がって南国モードに切り替える。
ビーサン、海パン、たまにTシャツ。うはっ!




しかも海の目の前のキャンプ場。正面の海に毎日赤い夕日が沈む。すごいとこだ。

どうやらモアイは1000体近くもあるらしくてそのほとんどが内陸を向いてる。
しかも「モアイ倒し戦争」っていう子供の遊びみたいな争いでほとんどのモアイは倒されて、
モアイの時代は終わったという。





うつぶせに倒されたまま土が覆いかぶさって四角い石にしか見えないモアイ。
切り出し場から運ばれる途中で諦められたモアイ。
鼻まで埋まってしまってるモアイ。

本当に、その時代の、そのままの、生々しくて痛々しいモアイ達。
恐らくその時代と全く変わらない景色。こんなに気軽に来てしまった。
写真を撮ると、服を着てる僕らだけが世界に馴染めない。

この島の人たちは本当に優しくて笑顔が凄くいい。犬までが笑ってる。
海入って、釣りして、酒飲んで。
太陽と海の島に生きる事は凄くシンプルで、頭を空っぽに出来ると思う。





ここ、何年か住んでみたいなぁ。
旅に出て初めてそう思えた場所。
年越しをどこで過ごすか、、。


旅人にとって、どこで年を越すかは結構重要である。

まず、年末年始は国ごとに違った習慣があって、営業しない店も多くなる。
宿を確保しないと満員で泊まれないなんてこともある。
さらには年末年始のイベントごとに混じって強盗や泥棒が集結するから面倒くさい。

考え抜いた末、チリのビーニャ・デル・マルという海岸沿いの日本人宿までたどり着こうという事になった。
この宿は、その立地から魚介類がいっぱい食べれると評判の宿。
しかもこの海岸ではカウントダウンに世界規模の花火が上がるというのでここに決めた。
年越しくらいは刺身でも食って過ごしたい、、、。

もう今日で3泊目。ジープも砂埃で真っ白で耳の穴も鼻の穴も砂だらけ。
ようやくウユニを抜けてチリに入ると国境近くの町で下ろされる。

久々の先進国。高い高いとは聞いていたけどやっぱり高い。
食事も宿もボリビアの3倍近い。一人300円位だった宿が1000円以上。
もちろん日本からしたら激安だけど長期旅行者は「やってけんのかな、、」と思ってしまう。
でも値段に比例して久々のまともな食事にびっくりする。
ワインも2Lで200円くらい。しかもチリのワインは本当に旨い。

ビーニャデルマルに着いたのは年末の忙しい12月28日。
噂の宿には「和食で年越し」を求めて大勢の旅人が集まってた。



翌朝さっそく魚を求めて市場へ出かける。
5kgの鮭一匹2000円、アナゴ(ウミヘビらしいけど)2匹100円、その他にも
アサリ、鱈、さばなど嬉しくて買いまくる。



サーモンとアナゴは寿司にして、あさりは味噌汁に。
やっぱり日本食はすごいな。感動の味だった。
よくよく考えてみると、朝、昼、晩と違うメニューを食べる文化の国なんて日本以外ないと思う。
欧米人には「うまみ」の感覚が無いっていうけどそれもあんのかな。

それから毎日の様に市場に通って毎日魚をさばいた。
まるで日本にいるかと思う位快適な毎日。



やっぱり年越しはゆっくりしないとね。
みんなここから旅立つ為の気合いを入れるのが大変そうだった。(笑)


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- | 21:41 | - | -
純白のウユニ塩湖の真ん中に泊まる


ここは凄く楽しみだった。ボリビア南部のウユニ塩湖。
このボリビアのウユニ塩湖を経由して、ジープで3泊4日かけてチリまで抜けるツアー。
その一泊目。

一面が塩で塩湖の真ん中にある塩のホテル以外には建物は何も無い。

驚きの白さとはまさにこれの事だった。裸眼ではとても開けていられない。
雨季にはここに水が貯まり、空が写って天地の境が無くなった様なすばらしい景色になる。
ここの雨季を見るために何度も訪れる旅人も多い。

僕らはこの真ん中のホテルに一泊。
壁からベッドから椅子まで全て塩で出来ている。
今日は日本人4人とエクアドル人1人だけ。貸切の塩湖の夜です。



無数の星空を期待してたら、遠くから黒雲がぐんぐん近づいてくる。
雷もバリバリと落ちまくってる。星空を諦めて気持ちを入れ替えればこれはこれで凄い景色。
遠くで雨が降ってるのが見える。風が吹き抜けていくのが解る。



西には夕日が沈んでいくグラデーションがオレンジから紫へと繋がって、東から雨を降らせてる黒雲が近づいてくる。

空の変化が面白くてみんなでずっと外にいた。
音の無い不思議な場所だった。


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素敵な旅人達について


色んな旅人に出逢う。しかも日本人に。

日本を出る前は、日本人の長期旅行者なんてあんまりいないのかと思ってた。
でも中南米に行ってびっくり。1年なんてざらで、長い人は3年とか5年とか。
しかもどこの町に行っても世界一周してます。って人に会う。

そんなわけで、境遇が同じな訳だからもちろん話が盛り上がる。
一晩一緒にすごしただけの人もいるし、ルートが同じで何度も再会する人達もいる。

オーストラリアからスタートして世界一周中の30才カップル。
元SEという雰囲気を微塵も感じさせない彼とにおいフェチの美人彼女。

ギリシャで残高が尽きて、もらったチケットでメキシコへ。
宿の管理人を続けるが、全くお金の貯まる気配の無い夜の女。

メキシコ人の彼とけんか中。恋愛真っ只中の赤い服の似合う女性。

インディアンになる為、日本を飛び出してきた不器用な男。
インディアンにならなくても広島県民じゃけん!

ボランティアと平和を考える一人旅の女の子。
将来にそのまま繋がりそうな旅を続ける。

大飯喰らいの相撲好き。おばあちゃん好きの泣き虫23歳。

出発後数ヶ月で残高2万円。働きながら旅を続ける若者。
もっと稼げる先進国に行きたい!

休学中の学生達。あんな若い時に世界を見てしまったら今後どうなってしまうんだろう?

自転車でアメリカ大陸縦断中。50kg近くもある荷物を背負ってテント泊。
もうどこでも生きていけそうな強い信念を感じる。

夏ばかりを追いかけてるサーファー夫婦。
夏仕様の為、荷物が極端に少ない。

子供が出来た。日本からの朗報にはにかみながら帰国した出発1ヶ月目の若者。

何度も逃したプロポーズ。35にしてチリの海岸で愛を叫ぶ。

首長族をも切ってしまう美容師カップル。
一番盗られたくないのはハサミです。

ヒッピーと思いきや、小学校の先生。
ギター片手に歌い続ける。

奥さん大好き31歳のだんな。自分に厳しい職人肌。
男なら男らしくと無言で語る。

自分達の軌跡をびっくりするくらい細かくブログにアップする夫婦。
これに助けられてる旅人がどれだけいるか。

一年以上旅を続けても、残ってる写真はわずか20枚。
こだわり続けて見逃した所へは執念で戻る自由人。

氷河の上を裸で泳ぐやんちゃな30歳。
もしかしたら二人旅なのカモワカンナイ。

3度も盗まれても荷物は常に重量級。軽い気持ちでチャリ購入、
飛行機とバスでチャリを運ぶ音楽オタク。

旅のつもりがブラジルでストップ。
そのまま日本人宿を経営してはや10年。太鼓隊を指揮してカーニバルで爆発。


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ワイナポトシ 6,088m


なんだか南米に下りてきてからアウトドアづいてる気がするなぁ、、。

ヒマラヤのベースキャンプよりも高い6088mのワイナポトシ。
約一週間悩んだ挙句、諦めきれずにユカを説得した。
登頂率は50%、二人に一人が登れずに下山するという厳しい高さ。

初日、7:30にラパスの宿を出発、10:00頃に4,600m付近の山小屋に着く。寒い。


道具の練習と高度順応の為に、アイゼンとピッケルを持って氷壁へ。
いきなり80度近くの氷壁を登る。思った以上に難しい。
ピッケルがなかなか深く刺さらない。深く刺さらないと体重は掛けられない。こんなんで大丈夫なんだろうか、、。

その日は4600mの山小屋に一泊。まだ高山病の症状は出てない。

翌朝、5200m地点にある次の山小屋を目指す。約二時間半のトレッキング。
この日は雪道を避けてアイゼンも履かずに登る。ゆったりとした呼吸を心がけて、リズミカルに足を一歩一歩前に出す。が、ちょっとでも狂うとすぐに苦しくなる。

しかも荷物はアイゼン、ピッケルのほかに装備一式で約15キロ。これで本当に登れるのかと思う。
10:00頃になって山小屋が見えてきた。無人の山小屋がこんなにも嬉しいなんて。


ガイドのミゲルが昼食を作ってくれた。山岳ガイド22年のスペシャリスト、42才。
魚の缶詰とトマトと玉葱を炒めてご飯にぶっかけて食べる。冷えきった体には本当に旨い。コカ茶も何杯でも飲める。

昼食を終えると、昼寝。寝たくても全然ねれない。
17:30に夕食だ。と起こされる。全く寝てないし腹も減ってないが、食べる。
スープとミートソースをかけたマッシュポテト。これもうまい。
食べ終わるとまたすぐ寝かせられる。

寝れない、、。頭も痛くなってきた。高山病の初期症状かな。
夜中の0:00に起こされる。といってもまたしても全く寝れてないんだけど。
ユカも少し前に寝たとこらしい。

外は吹雪。こりゃ駄目だな、、。

でもミゲルは「全く問題ない。」と着替えてる。


ジャケットとパンツ、靴下はそれぞれ2枚づつ。
帽子、サングラス、ヘッドライト、腰にハーネスをつけてザイルで3人の体を結ぶ。これは滑落したときに他の二人が助ける為のもの。

完全装備で吹雪の闇に出ると不安が込み上げてくる。
夢を見てるような現実感の無さ。声を出したら少し夢から覚めた気がした。

ビスケットとコーヒーなんかの軽い朝食を摂って1時頃、弱気になりながら出発。
吹雪の中をミゲル、ユカ、テツの順で進む。
ユカとの距離は約3m。これをキープする。近付きすぎてロープが緩むと滑落時の衝撃が大きくなるから。
最初から45度近い急斜面を登っていく。明かりはそれぞれのヘッドライトのみ。

3m、がに股、深い呼吸、リズミカルに。考える事が多すぎて、
1つを考えると他を忘れてしまう。
現実感欲しさに一言しゃべれば全部が乱れてすぐに後悔する。

歩き出して約1時間、依然として真っ暗闇の吹雪。
なぜか、腹痛に襲われてガイドに助けを求めたら、
「どこでもお好きなところで。」との事。

装備をはずして極寒の夜空にしゃがみこむ。
凍るんじゃないかと思いきや全然大丈夫。以外にいけます。

そんなこんなで多少復活して再出発。

が、また30分位すると今度は吐き気。
これは確実に高山病の症状。
結局3回吐いて、足までもつれだした。

気づけば足はもつれるわ、眩暈はするわで10歩もまともに歩けない。
ユカは全然平気なのに。くそっ。

5,500m付近、ミゲルが
「行くか?やめるか?」と聞いてる様な気がする。
さっきから何度も行く!って言ってるのに。

どうやら行くとは言ってるのに50mも進んでないらしい。

冷静に考えたらもう全然駄目だった。
眩暈どころか幻覚まで見え始めて、気づけば一人で白い石の河原を歩いてた。石につまづきながら。

なんでこんな石につまづくんだろう?とか考えてると、
斜面に足を滑らせていたりする。危なすぎる。



結局、登れなかった。
このまま登ってもペースが遅かった分、帰りは日が昇って雪崩がおきやすい。とミゲルに言われた。

またいつか、再挑戦する事を誓って、下山した。

そしてそのまま発熱、3日間寝込んだ。





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